【コーチェラふりかえり】DAY2:ビヨンセ、デヴィッド・バーン、ハイム……見どころはここだった

【コーチェラふりかえり】DAY2:ビヨンセ、デヴィッド・バーン、ハイム……見どころはここだった

現地時間4月13日から15日、20日から22日にかけて開催されたコーチェラ・フェスティバル。

ザ・ウィークエンド、ビヨンセ、エミネムがヘッドライナーを務めた今年も、コーチェラでしか観ることができない貴重なコラボレーションや迫力満点の演出など、たくさんの名シーンが生まれた。

ネット中継で日本からも観ることができた今年のコーチェラだが、本レポートでは公式SNSの写真や動画を織り交ぜつつ、無事開催が終了したコーチェラの様子を今一度ご紹介。

昨日掲載したDAY1に続き、ビヨンセがヘッドライナーを務めたDAY2の様子を紹介していく。

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今年のコーチェラ土曜日(4/14、及び4/21)は、なんと言ってもビヨンセのためのコーチェラ=「Beychella」として語り継がれること間違いなしの1日となったわけだけれども、それ以外にも音楽シーンの現在地を物語り、また未来を指し示すアクトが多数出演した。

「SUMMER SONIC 2018」にも出演予定のデュオ=マリアン・ヒルや、ポストEDM時代に作曲センスをキラリと光らせるルイス・ザ・チャイルドなど、若手有望株も公式YouTubeのアーカイブにパフォーマンス映像を残している。


アウトドア・シアター・ステージでは、デヴィッド・バーンフリート・フォクシーズ、そしてトリにアルト・ジェイと、オルタナティヴ・ミュージックにおける新旧の知性が並ぶスロットが目を引いた。

傑作『アメリカン・ユートピア』を携えて絶賛ツアー中のデヴィッド・バーンは、トーキング・ヘッズ曲も大盤振る舞いのステージを繰り広げたそうだ。また、今年初頭の来日公演で、そのパフォーマンスの素晴らしさが語り草となっていたフリート・フォクシーズ。幽玄の美を描く豊かなバンド・アンサンブルから、エヴァーグリーンな歌心の中へと誘い込む新作『Crack-Up』収録曲“Odaigahara”で見事な復活ぶりを伝えていた。

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サハラ・ステージのトリを務めたのは、今夏「FUJI ROCK FESTIVAL ‘18」で初来日を果たす予定のポスト・マローン。ハスキーで心地よいトラップソングがオーディエンスを包み込みながら掌握するさまに、新星らしからぬ頼もしさを覚えた。

USはじめ各地でナンバー1ヒットとなった“Rockstar”のエモーショナルな大合唱はぜひフジロックでも味わってみたいし、彼はこの曲の最後にギターをステージ床に叩きつけて破壊してみせた。フェス空間ごと《ロックスターな気分》に巻き込む熱演だ。サウンドの甘い毒で惹きつけて熱狂へと持ち込む、というステージの構成に現代的な巧さを感じる。

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タイラーの後、主要ステージであるコーチェラ・ステージでトリ前の大役を担ったのは、ハイムである。この並びで若手のバンド・アクトが女子パワーのバトンを繋ぐことができたのは感慨深い。昨年のアルバム『サムシング・トゥ・テル・ユー』はとても自由度高くポップな意欲作だったので、それが広く受け入れられていることがよく分かった。

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そして、コーチェラ史上初のアフリカ系女性ソロによるヘッドライナーを務めたビヨンセである。すでに多くの人に語られてはいるが、ストリーミングでも45万ビューを越えたというステージ、圧巻の一語に尽きるものだった。古代エジプトの女王を思わせる衣装から、大所帯バンドとダンサーたちが階段状のステージセットに居並ぶさまはさながらピラミッドのよう。

出演者がブラックとイエローを基調にした蜂のカラーリング(ゲストとして登場した夫のジェイ・Zも、黒ベースの衣装に黄のスニーカーであった)の中心には、まさに女王として君臨するビヨンセの姿があった。

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つまり、アフリカ系の、女性アーティストとしての役割に正面から応え、ポリティカルな主張を強く込めたパフォーマンスになったわけだが、それ以上に重要なのは、まるでマーチング・バンドの如き生の躍動感あふれるサウンドと終始華やかなダンスによって、誰の目にも明らかな愛とユニティのポップ・エンターテインメントを具現化してみせたことなのだと思う。

理屈や上っ面だけではない、肉体性を伴う愛をステージで描くこと。そこには、デスティニーズ・チャイルドの大復活メドレーという感涙必至のドラマまでが盛り込まれていた。

そんなビヨンセによる名演と時間的に被ってしまうスロットではあったが、X JAPANによるコーチェラ出演は「ロックはまだ生きている」と賞賛するメディアも見られるほどのステージになった。マリリン・マンソンウェス・ボーランドをゲストに迎え、クライマックスの“X”ではhideやTAIJIの生前の勇姿を映し出すことで、2人と共にステージ立ったことも大きな話題となっている。(小池宏和)




コーチェラDAY3(4/15&4/22)のレポは明日5月5日に掲載予定です。DAY1(4/13&4/20)のレポはこちら。
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