キリング・ジョークやミニストリーといったインダストリアル・バンドのベーシストとして知られるポール・レイヴンが、10月20日にスイスとフランスの国境近くの小さな村にある自宅で、遺体となって発見された。享年46歳。
ポール・レイヴンの最新プロジェクトである、モブ・サーチの最新アルバムを2008年にリリースする予定のレーベル<TKOレコード>のプレス・リリースによれば、死因は心臓麻痺であるという。
ポール・レイヴンは、1961年1月16日にイギリスのウォルヴァーハンプトンで生まれ。1982年に結成メンバーのユースに代わるベーシストとして、キリング・ジョークに加入、『ファイアー・ダンス』『暴虐の夜(Night Time)』『漆黒の果て(Brighter than a Thousand Suns)』といったアルバムに参加している。2005年にミニストリーに加入し、バンドは2006年に『リオ・グランデ・ブラッド』を発表した。そのほかポール・レイヴンの活動は多岐にわたり、NYのインダストリアル/グルーヴ・メタル・バンド=プロング、Xのhideらとのユニット=zilchなどにも参加している。
最近は、ジュネーブでプロングのテッド・パーソンスやザ・ヤング・ゴッズのメンバーらと共に、フランス人レコーディング・アーティストのトレポネム・パルと一緒に新しい作品の制作に取り掛かっていたのだという。また、2007年9月26日に<TKOレコード>から国内盤が発売されたミニストリーの“ラスト・アルバム”とも言われている『ザ・ラスト・サッカー』にも参加している。
ミニストリーのアル・ジュールゲンセンは「本当にショックだ。これで音楽界がより悲しく空虚な世界になってしまった。レイヴンは並外れた才能の持ち主だっただけでなく、僕の最愛の親友の一人だった。哀悼の言葉と祈りを彼のご家族へ捧げます。彼の死は世界中のアーティスト、ミュージシャン、そしてファンたちから惜しまれることだろう。彼がすでに天国でしかるべき人々と出会い、新しいプロジェクトを始めていることがわかれば、それが唯一の慰めになる。神よ、彼を見守ってくれ。レイヴン、安らかに眠ってくれ。キミは最高の冒険家だった。」との追悼コメントを発表している。冥福をお祈りします。
ミニストリー、キリング・ジョークのベーシスト、ポール・レイヴンが死去
2007.10.23 13:26