P・フック、イアン・カーティスは人生の意味を探す人々に示唆を与える存在だと語る
2015.05.22 11:37
元ジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダーのピーター・フックは5月18日に歿後35周年を迎えたイアン・カーティスについて振り返っている。
BBCラジオの取材に応えたピーターは次のようにジョイ・ディヴィジョンとイアンについて回想している。
「俺たちはマンチェスターのポスト・パンク詩人だったんだよ。イアンは傑出した作詞家だったし、バンドのフロントマンとしては本当に素晴らしい存在だった。イアンっていうのはみんなにとってインスピレーションとなる存在だと思うんだよね、特にその人たちが人生の意味とかを探してる年頃だったりするとね」
「今の俺はなんていうかマンチェスターだけでなくイアンのための親善大使みたいなことをやってるんだよ。イアンは本当に素晴らしいやつだったんだ。ただ、イアンは神経の病を患っててとても苦しんでたし、自分でもどうにもコントロールできなかったんだ。でも、本当はなんていいやつだったのかとか、どれほど普通なやつだったのかとか、そして、ちょっとした助けをもらうだけでどんな難局でも切り抜けられるもんだっていうことをみんなにわかってもらうために、俺なりのささやかな努力をしてみてるっていうことなんだろうけど。イアンは(自死した時)まだ23歳で、俺と同い歳だったんだけど、とても本気でやるとは思えないようなことだったからね。それ以来俺もたくさん友達を失ったし、友達を失った人たちのこともたくさん見てきたし、ちょっとでもなんか助けになればなあって思えることをやってみてるだけの話なんだよ」
また、ジョイ・ディヴィジョンの音楽性の暗さについては次のように語っている。
「俺はジョイ・ディヴィジョンの音楽が陰鬱だと思ったことはないし、というのはものすごく刺激的だと思うし、かなりエギゾチックなところがあって、とても感動的だと思ってるからなんだ。先週もメキシコでライヴをやったんだけど、4千人もお客さんが詰めかけてくれたし、陰鬱どころか、みんなはっちゃけてたから!」
なお、イアンの命日の5月18日にピーターとピーター率いるザ・ライトはイアンが生前住んでいたマンチェスター近郊のマクルスフィールドのクライストチャーチ教会でジョイ・ディヴィジョンの全カタログ・ライヴを決行した。
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