カニエ・ウェスト、ベックのグラミー賞受賞スピーチへの乱入もどき事件の真相を語る

カニエ・ウェスト、ベックのグラミー賞受賞スピーチへの乱入もどき事件の真相を語る

『モーニング・フェイズ』でグラミー賞最優秀作品賞を受賞したベックだが、受賞スピーチを届ける前に、カニエ・ウェストが壇上に乱入しかけるという珍事に見舞われた。

2月8日(日本時間2月9日)に行われた授賞式でベックは最優秀作品賞に輝き、プレゼンターのプリンスが受賞を発表するとステージに上がったが、その彼を追いかけるようにまたカニエ・ウェストも壇上に登場。カニエは2009年のMTVビデオ音楽賞の授賞式でも壇上に乱入し、スピーチを届けていたテイラー・スウィフトからマイクを強奪し、ビヨンセの方が受賞にふさわしいと一席ぶって物議をかもしたが、今回は意味ありげに壇上に登場しただけで、そのまま大人しく客席にまた戻って行った。

授賞式後の記者会見でカニエはやはり今年のグラミー賞にもビヨンセがふさわしかったと語っていて、その意思表示だったと次のように説明したとハリウッド・リポーター誌が伝えている。

「俺にわかってるのは、もしグラミー賞が本物のアーティストにこれからも出演してもらいたいというんだったら、ふざけた真似はもうやめろっていうそれだけだよ。もう付き合ってらんないから。ベックもアーティストの芸術性というものを尊重して、ビヨンセに賞を譲るべきだったんだよ」

「アートを軽視し続けて、芸や技っていうものをしっかり評価しないで、記念碑的な作品を世に送り出している人たちの鼻をあかすことばっかりやってると、インスピレーションというものを冒瀆することに繋がるんだよ。俺たちはミュージシャンとして毎日仕事に出かけるような人たちを作品で触発していかなきゃ意味ないわけだし、そういう人たちはみんなビヨンセのアルバムを聴くとどこか別な場所へ連れて行かれたような気持ちになれるんだよ」

その後、カニエは今回の異議表明についてはグラミー賞の審査員に対して行ったことであって、ベック個人に向けられたものではないとも明らかにしたとゴシップ・サイトのTMZが伝えている。

「俺はベックが(おかしい)って言ってたわけじゃなくて、グラミーがって話をしてるんだよ。ベックだってビヨンセが受賞するべきだったとわかってるはずだよ。俺はベックは大好きだけど、今度のは年度最優秀作品じゃないよ」

その一方でベックもカニエと同意見であることを次のように式後に語っていたとUSウィークリー誌が伝えている。

「カニエが一緒に壇上に来ただけでもものすごくわくわくしたよ。ほかの誰とも負けず劣らずあの壇上にいるべき人物だからね。そもそもこの5年の間にカニエはどれだけの傑作を世に送り出しているんだっていう話になってくるよね」

さらにビヨンセが受賞するべきだったともあっさり次のように認めている。

「その通りだよ。ぼくもビヨンセが受賞するもんだと思ってたから。大体さ、相手はビヨンセなんだから!」

なおカニエはこの日、制作が伝えられるリアーナのニュー・アルバムで自身がエグゼクティブ・プロデューサーを務めていることも明かしている。これはタイム誌の取材で明らかになったもので、カニエの語ったところによると同アルバムは「近日中に」リリース予定だという。

(c) NME.COM / IPC Media 2015
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