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    「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside

    「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - 10-FEET photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)10-FEET photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    「山崎死闘編最強伝説というのがありまして」というオーガナイザー山崎洋一郎の前説で幕を開けたこの日。「JAPAN CIRCUIT」として通算56回目、関西エリアの「山崎死闘編」としては通算8回目となる今回も、「最強伝説」の名に違わぬ超強力ラインナップが集結した。おいしくるメロンパンsumikaBLUE ENCOUNT10-FEETという世代の異なる4組が、どんな激烈バトルを繰り広げたのか。駆け足でレポートしていきます!

    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - おいしくるメロンパン photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)

      おいしくるメロンパン photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)

    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - おいしくるメロンパン photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - おいしくるメロンパン photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - おいしくるメロンパン photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    「RO69JACK 2016 for ROCK IN JAPAN FESTIVAL」で優勝、ひたちなかの熱演も記憶に新しいおいしくるメロンパンがオンステージすると、初見のお客さんも多いのかフロアは探り探りといった様子。そこに“シュガーサーフ”、“紫陽花”、“5月の呪い”をただただ叩き込んでゆく。叙景的かつ青春の焦燥感が滲む歌詞、耳に残るオルタナティブロック然とした曲、それらがパンキッシュとも言える勢い抜群のプレイとともに放たれる。カッコいい、単純に。ラストの“色水”では自然とハンドクラップが発生。その瞬間は鳥肌がたった。実力で勝利をかっさらった、そんなトップバッターであった。
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - sumika photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)

      sumika photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)

    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - sumika photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - sumika photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - sumika photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    2番手はsumika。“Lovers”で口火を切ると、左右にステップを刻む片岡健太(Vo・G)をはじめ全員が超絶ハイテンション。元気いっぱい愛情たっぷりのライブを会場全体で作り上げてゆく。田邊駿一(BLUE ENCOUNT/Vo・G)から、おいしくるメロンパンも含めて「おしゃれバンド」といじられていた彼らだけど、パフォーマンス自体はめちゃくちゃ肉体的。バンドの醍醐味を体現している。“リグレット”を経てMC、片岡が高2で観た10-FEETのことを語り出す。傷心のドン底だった彼は、そのライブで人生が変わったという。そのあと披露された“「伝言歌」”、その壮大なシンガロングは、「このために生きてきたんだ俺は、あなたと歌うために!」と片岡が叫んだほど、ひとりひとりにとって大きな意味を持っていたと思う。
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - BLUE ENCOUNT photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)

      BLUE ENCOUNT photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)

    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - BLUE ENCOUNT photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - BLUE ENCOUNT photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - BLUE ENCOUNT photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    「大阪準備できてるかい、始めるよ〜っ!」(田邊)の言葉を合図に感情の肉弾戦をスタートさせたのはBLUE ENCOUNTだ。“MEMENTO”、“ロストジンクス”、“DNK”と、全身全霊の叫び、スーパーウルトラ高速リフ、ゴリゴリ骨太ダンスグルーヴの畳み掛け。考える暇なんて与えない、感情直結、熱狂直通のライブに、オーディエンスの狂騒メーターは完全に振り切れている。「人生、生きてきた中で一番いい景色を作ろうぜ!」という田邊の言葉が、単なる煽りではなく、骨の髄まで届いている感じだ。“DAY×DAY”のあと、出演全バンド名を無理やり詰め込んだコール&レスポンス、“NEVER ENDING STORY”と続き、締めは“だいじょうぶ”。観客全員との全力のぶつかり合いが、この瞬間だけのケミストリーを生み、最高の記憶を更新してくれるアクトだった。
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - 10-FEET photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)

      10-FEET photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)

    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - 10-FEET photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - 10-FEET photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    • 「JAPAN CIRCUIT vol.56 WEST ~山崎死闘編~」/Zepp Osaka Bayside - 10-FEET photo by 森 好弘(Yoshihiro Mori)
    満を持して本日のトリ、10-FEETを迎える。弾き語りの冒頭、「さあいこうか!」の言葉からのバンドインで届けられた“風”。威風堂々、貫禄十分のオープニングだ。「ありがとうございました!」「アンコール始めます!」という恒例行事を経て、“VIBES BY VIBES”へ。なんというか、10-FEETって、反則なのだ(笑)。ライブで暴れることだけが生きがいだったあの頃、当時の自分に一瞬で引き戻されてしまう感覚がある。そんな盛り上がり以上の盛り上がりをみせるフロアに、「やっぱりすごいね大阪ナニワジャパンナウ! もっと来いカモンレッツゴーたこ焼きシティ!」とTAKUMA(Vo・G)もノリノリ。そこからの“アンテナラスト”は、人情と人生をでっかいメロディで丸ごと抱きしめ肯定の彼方へぶん投げる、そういう演奏だった。

    「普段なかなかないような、非日常的な1日を探しにやって来ましたー! 普段おとなしいやつが取り乱すような、そんな夜を! さあ、過去を超え、昨日あかんかったら今日、今日あかんかったら明日、どんどん行こうぜーっ!」というMCを経て、披露されたのは“その向こうへ”だ。1997年に10-FEETは京都で結成された。バンドだけではないけれど、長く続けているといろいろ背負ってしまうものがある。それでも、全部をひっくるめて《その向こうへ》と歌える強さ。それは、現在の彼らにしか表現できないものだと、胸をぐしゃぐしゃにされながら思った。圧倒的なステージも後半戦。“1sec.”、“ヒトリセカイ”と疾走する中、TAKUMAが垣間見せたハジけるような笑顔にグッとくる。吉本新喜劇ネタを導入したコントを挟み、“RIVER”へ。《寄り添い一つになる》を《大阪で一つになる》と替えた瞬間、大歓声が! そして“4REST”、アンコールの“goes on”をもって、万感の締めくくりを飾った。このメンツ、この土地でしかありえなかった最高の充実感が、Zepp Osaka Baysideを満たしたのであった。(秋摩竜太郎)

    ●セットリスト
    ・おいしくるメロンパン
    1.シュガーサーフ
    2.紫陽花
    3.5月の呪い
    4.caramel city
    5.あの秋とスクールデイズ
    6.色水

    ・sumika
    1.Lovers
    2.カルチャーショッカー
    3.ふっかつのじゅもん
    4.リグレット
    5.「伝言歌」

    ・BLUE ENCOUNT
    1.MEMENTO
    2.ロストジンクス
    3.DNK
    4.LIVER
    5.DAY×DAY
    6.NEVER ENDING STORY
    7.だいじょうぶ

    ・10-FEET
    1.風
    2.VIBES BY VIBES
    3.アンテナラスト
    4.その向こうへ
    5.1sec.
    6.ヒトリセカイ
    7.RIVER
    8.4REST
    (アンコール)
    EN1.goes on

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