Lenny code fiction、自らの武器を磨き抜いたライブチューンのみで彩られたニューシングル『SEIEN』完成!メンバー全員インタビュー

Lenny code fiction、自らの武器を磨き抜いたライブチューンのみで彩られたニューシングル『SEIEN』完成!メンバー全員インタビュー

一体感は声出しがなくても生まれてるやん、って思いながら最近もツアーをしてたんですけど、そんなことはまったくなかった(笑)(片桐)

――先日、ファンの歓声を浴びながら“SEIEN”をプレイするライブ映像に「ルールを守り続けて、我慢してたからこそこの一体感の感動は凄かった。これがロックバンドのライブ。」という一文を添えてオフィシャルTwitterにアップされてましたよね。この瞬間を待ちわびていたことが伝わってきました。

片桐航(Vo・G) 声出しがなくなったのがもう3年前ですよね。ちょうどツアー中で、かなりもどかしい気持ちでピタッと終わって。そこから声出しを忘れるぐらいツアーを回ったりしてたんですけど、やっぱり寸止めされてたというか。それが全部解放されたみたいな気持ちでしたね。一体感は声出しがなくても生まれてるやん、って思いながら最近もツアーをしてたんですけど、そんなことはまったくなかった(笑)。やっぱり、声の威力はすごいんやな、って。

ソラ(G) バンドのスタイルにもよると思うんですけど、僕らは見せつけるだけ見せつけて帰るっていうバンドより、お客さんが何を聴きたいか、どうノリたいか、そういうのを意識していくバンドなんだな、っていうのを去年ぐらいから話したりしてて。そういうところで、やっぱり声出しは必須だなって改めて感じました。

――やっぱり、違いますよね。

kazu(B) ちゃんと声が出た時に「こんなにも熱量と圧があるんだ!?」と思いました。

KANDAI(Dr) その日のライブって1部・2部制だったんですけど、1部が終わったタイミングで「2部に向けて声を出そう」ってやった時に、声がめっちゃ聴こえて、ちょっと泣きそうになる感じがあって。今でも覚えてますね。

――少しずつ状況はよくなってきましたが、このコロナ禍はロックバンドにとっては耐え忍ぶ期間でもあったと思います。だからこそ気づけたことはありましたか?

片桐 ライブのやり方とか、お客さんに頼れない中でどう作るか。思い返せば、基礎の基礎を考えていたかもしれないです。

――バンドとしてはリリースが滞ってましたが、昨年8月にシングル『ビボウロク』を発表。その際、ソラさんは初心を思い出したと話されてました。

ソラ コロナ禍の期間で自分たちの強みはなんだったのか、この音作りでいいのか、このフレーズでいいのか、っていうのをめちゃめちゃ考える機会があって。“ビボウロク”はそれがあったからこそ生まれた繊細さっていうのがすごくあって。

――喜ばしい状況ではなかったけど、歩みのスピードを落としたからこそ見つけられた。

ソラ そうですね。じゃないと、一生パワーコードしか弾けなかったです(笑)。

一同 ハハハハ(笑)。

――それはそれでかっこいいですけどね(笑)。

ソラ 年齢も重ねてきて、ホントにやりたいことを見つめ直した時、熱いだけでいいのか、音圧だけでいいのか、っていうのを考えさせられたんですよね。

3曲とも詰め込んじゃったんで、ライブでやる時に大変だろうな、って(笑)。面白い一枚ができたなと思ってます(kazu)

――今回、『SEIEN』が発表されましたが、この3曲は以前からあったんですか?

片桐 全曲、デモとしてはありました。

――では、どういったセレクトを?

片桐 メインの“SEIEN”がアニメ『魔王学院の不適合者 ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~ Ⅱ』のタイアップをいただいて、それを軸にしつつ、2023年の頭に出すからどんな意思表示をしようか、っていう話になって。結局、ライブを大事にする年にしたいから、ライブ曲というか、今回は初めてすべてサウンド的にも厳ついノリでいこう、って。

ソラ 真骨頂感というか、レニーの得意技、必殺技みたいなのをこのタイミングでやりたかったんです。

kazu 3曲とも詰め込んじゃったんで、ライブでやる時に大変だろうな、って(笑)。どストレートな“SEIEN”、ちょっとクセのある“Psycho”、単純に走っていくだけのバカな“I’m watching one of my favorite movies now. This will be my 9th time.”っていう感じで、面白い一枚ができたなと思ってます。

――タイトル曲にもなった“SEIEN”は生々しいロックをスタイリッシュに仕上げるレニーらしい曲で、キャッチーで爽快だけど音はエグいっていう。

片桐 サウンドや進行を作る時は何も考えなかった気がします。手癖でいいや、ぐらいの感じで作り始めてて。そうやって作った昔の曲たちがいまだにライブで盛り上がってるんで、それを目指して、というか。

――それがバンドの味や王道であったりしますからね。

片桐 盛り上がりだけを考えて、みんなで本能的にやってから、細かいところは見直して、って感じでしたね。

次のページガーッてノドを枯らして叫んで、っていうバンドも超魅力的なんですけど、そこにはなりたくてもなれないというか。それより、しっかりと強い意志をメロディに乗せていきたい(片桐)
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