ワンダーラスト夏にリリースしたミニアルバムを引っ提げてのツアーが佳境を迎えようとしているFoZZtoneだが、その区切りを待たずにニュー・シングルをリリースする。配信限定の新曲である。今年メジャーでアルバム・デビューしてツアーして、ミニアルバム出してフェスを廻ってツアーして新曲。リリース・ラッシュにしてステージ・ラッシュである。そんで新曲のタイトルがまさに!の“ワンダーラスト”(放蕩癖)。でもオラオラな感じのロックではなくて、軽やかに風に誘われるようなギター・ポップに仕上がっている。ポール・マッカートニーの同名異曲があるが、ロックとポップのメリハリを効かせながら作風の幅を広げてゆくFoZZtoneはどこかしら、ポールのそれに通ずるものがある。彼らの面白いところは、ポップ・チューンの方がその演奏の巧みさをよく感じられる点である。軽く聴かせるがその実テクニカル。そんな演奏力に支えられた楽曲の物語性は、悶々としたブリッジから開放感に満ち満ちたサビへの、ドキリとするぐらいリアルな心象を描き出した転調にも表れている。様々な心の色彩を見せてくれるバンドだ。(小池宏和)