最高だけどなんか腹が立つ

ザ50回転ズ『ロックンロール・ラブレター』
ザ50回転ズ ロックンロール・ラブレター
『ロックンロール・マジック』、『ロックンロール世界旅行』と続いた3部作シリーズが完結するという位置づけの本作。時空を超えてロックの遺産をトリビュートした印象の『~マジック』、世界中の音楽を50回転ズのロックンロールとして再現してみせた『~世界旅行』という流れには、実は非常に奥深い彼らの音楽的バックグラウンドと鍛え抜かれた演奏スキルが浮かび上がっていた。ハジけていておバカな50回転ズのパフォーマンスには、いつだってそうした裏付けがある。というわけで、ラブソング集となった本作についても同様のことが言えるし、胸キュン度は50回転ズ史上最高の1枚になったと断言できる、が。
 
ここぞとばかりに切ないメロをクリーン・トーンで歌い上げるダニー。そこではたと気付いてしまうのである。ソング・ライティングの力を見せつけるだけには留まらず、「コンセプトだから」という口実を盾に取って、これがやりたかったんだよ、と笑い合う3人の顔が浮かぶようだ。ふざけんなこの野郎、俺だって大好きだ! これだから、恋とロックンロールは厄介なのである。(小池宏和)
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