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アルバム『BOARDING PASS』で類いまれなる才能を見せたOSHIKIKEIGOの次なる一手であり、2026年一発目の作品という前情報だけで、聴くに値する一曲なのは間違いないが、高くなった期待値すらも彼は悠々と飛び越えてきた。自身に課したテーマやルールの中で、ベストアンサーを導き出す才を、今作でも遺憾なく発揮。多くの場合「曲の長さを3分にする」なんて縛りがあると、テンポを速めてみたり、言葉を詰めこんでみたりしがちだが、“インスタントナイト”はどちらにも該当しない。ドライブ感が失われない絶妙なBPMと比喩を用いた想像を掻き立てる歌詞で、限られた条件の中で温度も空気も感情も豊かに描いてみせる。音と言葉が合体して、すんなりと脳に飛び込んでくるのは、単語ごとにメロディを当てる創作スタイルのなせる業とでもいうべきか。大衆受けするキャッチーさがありながらも「3分でこんな表現もできるんですよ?」なんてアンチテーゼすらも感じさせてしまうのだ。いやはや、才気がとめどない。(坂井彩花)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年3月号より)
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