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HANAにとって初めてのラブソング。だが、そこはHANAであり、プロデューサーを務めるちゃんみなである。当然ながらこの曲も、「ガールズグループが歌うラブソング」という固定観念をはみ出て彼女たちらしいスタイルを追求した1曲となっている。ギターのアルペジオで始まるトラックは、音数を絞り込んだとてもシンプルなもの。オルタナなリフや力強いビートが、7人の歌声の細やかな表情をぐっと前面に押し出してくる。《ハイヒールにワンピース長い足、完璧な body/そんな子達君は横目に私のとこへ like a fantasy》《何度も確かめたい/「I’m not a type of girl」って言って/それでも君は笑って/『真夏の間だけでも信じて』》というリリックに込められた、ポジティブとネガティブが入り混じったような複雑な感情はメンバー7人それぞれが抱えてきたものにも優しく重なる。カップリングで収録された“Burning Flower”とも音楽性こそ違えど共鳴するようなテーマは、つまりHANAというグループの核にあるものだ。(小川智宏)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年10月号より)
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