もやもや渦巻く《何か》から僕らを解き放つロック

Age Factory『Sono nanika in my daze』
発売中
ALBUM
Age Factory Sono nanika in my daze
タイトルが『Sono nanika in my daze』であり、歌詞にも《その》《この》《あの》と《何か》を指す言葉がちりばめられている。そして1曲目の“陽炎”では《俺はそれを知った/俺はそれを知っている》と歌い、ラストの表題曲では《最初の事/終わりまで/覚えている》と歌っている。つまり今作は、《何か》を突き詰めてきた日々の記録であり、《それを知った》からこそ形にできたのだと思う。頭の中に渦巻いていても、なかなか言葉や行動で表せない《何か》が、これほどかたくなでしなやかで美しいロックに昇華されたのは、西口直人(B・Cho)が担当したミックスとマスタリングの手腕も大きいと思う。剥き出しで響いてくる清水英介(Vo・G)の歌声も象徴的。希望に満ちたメロディの“海に星が燃える”がある一方で、ハードコアな“3”とヘヴィな“漆黒”が畳み掛ける流れも日々そのものに聴こえる。今作が自主レーベル「0A」の第一弾としてリリースされるのも納得。人生は、《その何か》が見えたとき、またはじめられるのだ。(高橋美穂)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年9月号より)


『ROCKIN'ON JAPAN』9月号のご購入はこちら
JAPAN最新号、発売中!SUPER BEAVER/別冊 UVERworld/SEKAI NO OWARI/あいみょん/Vaundy/クリープハイプ/キタニタツヤ/おいしくるメロンパン
ROCKIN'ON JAPAN 9月号のご購入はこちら 7月30日(水)に発売する『ROCKIN’ON JAPAN』9月号の表紙とラインナップを公開しました。今月号の表紙巻頭は、SUPER BEAVERです。 ●SUPER BEAVER 僕らのライブが切り開いた20年── …
JAPAN最新号、発売中!SUPER BEAVER/別冊 UVERworld/SEKAI NO OWARI/あいみょん/Vaundy/クリープハイプ/キタニタツヤ/おいしくるメロンパン
*書店にてお取り寄せいただくことも可能です。
ネット書店に在庫がない場合は、お近くの書店までお問い合わせください。
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on