『ROCKIN'ON JAPAN』がお届けする最新邦楽プレイリストはこちら
充実の5曲入りEP。ドラムンベースの疾走感を昇華した目くるめくポップ“The 1”、深く内省的なトーンを持った没入感のあるダンスポップ“Ghost”、猥雑で狂騒的なブチ切れパーティーチューン“cheers”、爽やかでチアフルな“カーニバル”、そして『Design』収録の““Later””を大胆にアレンジした““Later”(Rock ver.)”……全曲、いい。顔役はアニメ『ONE PIECE』のエンディング主題歌“The 1”だが、ここから入ってきたリスナーたちを虜にすること必至の楽曲たちが揃っている。そして何より、Asakura(Vo・G)のボーカルの表現力の高さとリリックの切れ味の鋭さがすごいことになってきていることを感じさせる作品だ。“The 1”や“カーニバル”の力強さも、“Ghost”や“cheers”に刻まれた苛立ちも、すべて、彼女が世界に自らを開示するからこそ獲得された言葉たちであるように感じる。本作のジャケットが眼鏡をかけた不機嫌そうな少女であることはとても象徴的だ。孤独も、怒りも、信頼も、愛も、全部連れて行く気なのだ。(天野史彬)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年7月号より)
『ROCKIN'ON JAPAN』7月号のご購入はこちら
*書店にてお取り寄せいただくことも可能です。
ネット書店に在庫がない場合は、お近くの書店までお問い合わせください。