日本コカ・コーラ「ジョージア」のCM曲として書き下ろされたということで、歌詞の世界観は続く日々を生きる生活者の眼差しに徹しているが、それゆえにこの曲には、コーヒーにミルクを垂らした時に混ざる黒と白のように、祈りと疲弊が混ざり合っている。端正なサウンドの中で、夢を見るような願いが溢れ、言葉にならない想いが右往左往し、思いがけない奇跡は足元を転がり、取り返しのつかない喪失がじんわりと滲む。そして、何かが起こりそうな予感が常に漂う。このリアルなトーンがクセになり、リピートしてしまう。これは米津玄師の新機軸と言えるのではないか。(天野史彬)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年6月号より抜粋)
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