スウェーデン発メロディック・デス・メタル/ヴァイキング・メタルの旗手=アモン・アマース、3年ぶり10枚目となる今作は、伝説的盗賊団「ヨムスヴァイキング」をテーマとした初のコンセプト・アルバム。ブルータルな衝動炸裂感と質実剛健さ漂うメロディアスな重轟音アンサンブルが、「悲劇的な愛と復讐」というストーリー性を得て、格段にドラマチックなメタル絵巻へと編み上げられている。幕開けを飾るシングル曲“ファースト・キル”の、目に映るすべてをなぎ倒すような圧巻の突破力と激走感。メロデスの美学と野性が高純度結晶化された“オン・ア・シー・オブ・ブラッド”の切迫感。そして、ジャーマン・メタルの女傑=ドロ・ペッシュの熱唱をフィーチャーした“ア・ドリーム・ザット・キャノット・ビー”から、雄大なドラマも抑え難きカタルシスも凝縮したラストの“バック・オン・ノーザン・ショアズ”へと至る終章2曲の爆風の如き展開は、2016年メタル史屈指の名場面として深く刻みたい凄絶な美しさに満ちている。ボーナス・トラックに収録された不朽のアンセム“デス・イン・ファイア”の新録&ライヴ・テイクも必聴。(高橋智樹)