いよいよメジャー・デビューを果たすJAPAN-狂撃-SPECIAL(念のため読み方を付記すると「ジャパン・くるう・スペシャル」)。昭和ヤンキーノリでどパンク一点突破を狙う彼らのデビュー・シングルは、やはり特盛暴走根性論と大さじ一杯のタイガース魂(もちろんグループサウンズじゃなくて阪神の方)で出来上がった特攻パンク・チューンである。ヤンキー×ロックと言えば氣志團が思い出されるかも知れないが、狂撃は氣志團ほど計算高くないし、ストレートなパンクを演奏することに保険も言い訳もない。明らかにダムド以降oi〜スキンズまでの真正直情パンクスなのである。じゃあ何が新しいのかというと、何も新しくない。8ビートと3コードから精製される人類最高峰のエネルギーに驚愕し、それを摂取してぶっ飛べばいいだけだ。
パンクのエネルギー効率の良さという点で、このバンドはノーベル賞ものである。必殺の表題曲、お決まりの合言葉を据えた2曲目、バンドのキャラクターをシンプルな造語にした3曲目。無駄も突っ込みどころもなく、完璧なシンガロング・フレーズだけがある。(小池宏和)
ノーベル賞ものの真正パンク
JAPAN-狂撃-SPECIAL『カミカゼロード』
2008年11月26日発売
2008年11月26日発売
SINGLE