歴史的名盤には伝説めいた逸話がつきものだ。70年代ハードロックの代名詞的作品というべきディープ・パープルの『マシン・ヘッド』も例外ではない。
なにしろ「スイスのモントルーでレコーディングしようと出向いてみたらその場所が火事に遭って、どうのこうの」というエピソードは、そのまま“スモーク・オン・ザ・ウォーター”の歌詞に綴られていたりする。
今回は、発売から52年を経た同作が、奇才ドゥイージル・ザッパの手による新たなリミックスやリマスターを経て登場することになり、当事者であるベーシストのロジャー・グローヴァーが改めて作品の制作背景や、当時のバンドの成り立ちについて惜しみなく語ってくれた。
彼の口から聞こえてきた「加入当時の僕は他のメンバーたちとは違っていた」という言葉、イアン・ギランによる「ディープ・パープルはボーカルありのインストゥルメンタルバンド」という発言の真意なども含め、興味深い発言満載のインタビューを是非お読みいただきたい。
この名盤に思い入れ深い読者はもちろん、同作をまだ聴いたことのない人たちにもお楽しみいただけるはずだ。(増田勇一)
ディープ・パープルのインタビューが掲載されるロッキング・オン5月号