まさにクイーン+アダム・ランバートという名義にふさわしい、クイーンの財産とアダム・ランバートの力が最高の形で昇華された素晴らしいステージだった。
ブライアン・メイの人柄やギタープレイの麗しさ、ロジャー・テイラーの変わらない無邪気な魅力、ジョン・ディーコンが残した英国バンドならではのグルーヴ、そしてもはや特別な物語や演出などなくても常にすべてを包み込んでいるフレディー・マーキュリーのエナジー、それがアダム・ランバートの声や顔やステージアクションを通して躍動するのを贅沢に味わうことができた。
ただでさえ波乱万丈だったバンドが、超人的なフロントマンを失ってもなお、こうして翼を大きく広げて舞い上がることができるなんて、これ以上の奇跡があるだろうか。
ブライアンのエレキギターのハイフレットのトーン、ロジャーのアタックと同時に閉じるハイハットの音やタムの音、そういう音楽的な味が50年変わっていないことも嬉しかった。(山崎洋一郎)
クイーン+アダム・ランバートの東京ドーム公演の感想
2024.02.18 15:31