レディオヘッドをサマーソニック 2016で観る

レディオヘッドをサマーソニック 2016で観る

これまでのレディオヘッドのライブとは次元が違う。
凄すぎる。
出ている音があまりにも凄くて、そしてそれが全て。

これまでのレディオヘッドのライブは実はそうではなかった。
新しいサウンド・コンセプトに驚いたり、照明に新鮮さを感じたり、意外な過去曲の起用に一喜一憂したり、ドラマーが増えたり、
そういうことの複合体として僕らはレディオヘッドのライブに毎回驚き、感動してきた。

だが今回は違う。
ただただ、ただただ、スピーカーから出ている音のすべてが凄い。
そして、それしかなくて、それがすべて。
これまでとは次元が違う。

こんなに曲の存在感をむき出した「ノー・サプライゼズ」を、僕達は今日まで聴いたことがなかった。


レディへは変わった。
アルバム『ア・ムーン・シェイプト・プール』で変わったのだと思う。
あのアルバムの、歌詞の身も蓋もない到達感と、音の一つ一つの肯定感。
その境地を踏まえての、このライブだとしか思えない。

レディオヘッドにすらまとわりついていた、幻想やこけおどしの要素がスッキリさっぱりと削ぎ落とされている。
人間と、楽器と、音しかない。
そしてそれが、これまででもっとも強く、リアルで、絶対性を放っているのだ。

トム・ヨークが頭のおかしなキャラみたいにになってて、奇声を発し続けてたけど、なんかそれもわかるような気がするほど、今のレディヘはなんだか凄い。

本編の最後に「エヴリシング・イン・イッツ・ライト・プレイス」と「イディオテック」の凄まじい連打を聴いていて、
「音」と対峙し続けてきた『KID A』からの15年間を思わずにはいられなかった。


アンコールで「クリープ」をやった。

興奮が収まらない。
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