【今月の気になるあいつ】The Dare
シアトル出身のプロデューサー/DJ。大学在学中にポストパンクバンドの一員として音楽活動を開始し、卒業後は活動拠点をニューヨークに移す。現地のシーンから影響を受け、ダンスミュージックに傾倒。以降、自身のシグネチャーパーティ「Freakquencies」を主催し、NYアートロック/ダンスパンクシーンの中心人物として名を馳せた。そして、今年9月にデビューアルバム『What’s Wrong With New York?』をリリースし、さらなる注目を集めた。現在発売中のロッキング・オン1月号では、「気になるあいつ」にてThe Dareを掲載しています。本記事の一部をご紹介。
『ブラット』でチャーリー xcxも遂に現象化、豪華ゲストが大挙参加したリミックス盤で見事にウィニングランを決めてくれた。中でも「ホットガール揃い踏み」で話題を呼んだビリー・アイリッシュとのコラボ〝Guess〟で共作/プロデュース/リミックスを担当したのがThe Dareことハリソン・パトリック・スミス。過去2年の間にあれよあれよとブレイクする一方でネット族は諸説紛々、ファースト『What’s Wrong With New York?』を9月に発表したばかりのこのお騒がせなクラブ界の新鋭の魅力に迫ってみようと思う。
ベビーフェイスのイケメンながら96年生まれ=現在28歳のハリソンはシアトル育ち。マルチプレイヤーである彼はオリジナル曲を作り始め、USインディの聖地:ポートランドでの大学時代にTurtleneckedというプロジェクトをスタートさせる。トンがったエモ系ポストパンクが売りのロックバンドとしてアンダーグラウンドで話題を集めアルバムも数枚発表したものの、大学卒業後17年にハリソンはニューヨークに移る。Turtleneckedの活動が頭打ちになると共に新天地の音楽コミュニティに触発された彼はダンスミュージックにハマっていき、臨時教員として働きつつ20年代にソロプロジェクト=The Dareを立ち上げDJ道に参入。
ダウンタウンで始めたエレクトロ/ハウス/ダンスパンク系パーティ「Freakquencies」はコロナ規制から解放され存分に踊りたい若者たちの心を捉え、たちまちホットスポットと化す。22年夏にデビュー曲〝Girls〟を自主リリース。出だしの《ドラッグをやる女の子が好き》を筆頭に〝良識派が眉をひそめる〟歌詞を含むこの曲は、LCDサウンドシステム直系のキレキレなビートと相まって彼を「インディスリーズ(ポスト9/11のNYアートロック〜ネオガレージ勢ファッションのリバイバル)の顔」にのし上げる。スキニージーンズの御用達デザイナー:エディ・スリマンがパーティでDJを依頼したことで、評判はファッション/アート界にも伝播していく。
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