男女カテゴリー廃止となった新生ブリット・アワーズは、アデルが主要3部門を制覇。ウルフ・アリス、リトル・シムズ、ビリー、オリヴィアなど女性アーティストが圧倒した!

男女カテゴリー廃止となった新生ブリット・アワーズは、アデルが主要3部門を制覇。ウルフ・アリス、リトル・シムズ、ビリー、オリヴィアなど女性アーティストが圧倒した! - rockin'on 2022年4月号 中面rockin'on 2022年4月号 中面

UK最大の音楽賞、ブリット・アワーズの授賞式が現地時間2月8日に開催された。今年のブリットは45年の歴史上でも極めて大きな変化があった年で、最大の変化は近年のジェンダー平等の観点から各賞の「男性」、「女性」カテゴリーがなくなり一本化されたこと。賞の数が減った分は、「最優秀ロック/オルタナティブ・アクト」、「最優秀ダンス・アクト」など過去に設けられていたジャンル別4賞の復活で補填されるかたちとなった。

結果は大方の予想どおりアデルの圧勝! 「最優秀アルバム」、「最優秀シングル」、「最優秀アーティスト」の主要3部門を制して最多受賞、4部門ノミネートで並んでいたエド・シーランリトル・シムズ、デイヴを抑えてアデルが独走した格好で、それも現在まで続く『30』フィーバーを思えば当然かもしれない。アルマーニのゴージャスなブラック・ドレスで登場した彼女はまさに女王の風格で、ポスト・コロナへと一歩踏み出した英国が改めて踏みしめる「ベーシック」を象徴する風景だった。

そんなアデルを筆頭に、今年のブリットで顕著だったのは女性アーティストの活躍だろう。ウルフ・アリスが「最優秀グループ」、リトル・シムズが「最優秀新人」、ビリー・アイリッシュが「最優秀インターナショナル・アーティスト」、オリヴィア・ロドリゴの“グッド・フォー・ユー”が「最優秀インターナショナル楽曲」、そして未来のブレイク候補に授与される「ライジング・スター賞」のホリー・ハンバーストーンetc、男女カテゴリーを廃した途端に女性が圧倒した痛快な結果だ。

個人的に注目だったのは、昨年の台風の目であるマネスキンBTSがエントリーしていた「最優秀インターナショナル・グループ」だが、蓋を開けてみたらシルク・ソニックという手堅い結果に。ここら辺はお茶の間志向のブリットらしいとも言える。

なお、授賞式パフォーマンスの目玉は、エド・シーランがブリング・ミー・ザ・ホライズンを迎えてやった激ハード・アレンジの“バッド・ハビッツ”、そして新曲“エヴリシングズ・エレクトリック”で殴り込みをかけたリアム・ギャラガーか。ここにもロック復活の風が吹いていた!(粉川しの)



ブリット・アワーズ2022の記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』4月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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