民主党の問題は小沢の問題である

民主党の問題は小沢の問題である

最新号SIGHTで各界の論客が見通していたように、民主党は年末からこの年明けにかけて、急な坂を転げ落ちるように、政権奪取時の輝きを失い、旧来型の日本政治の呪縛と、民主党そのものが抱える構造的欠陥を曝け出している。そして、これもまたSIGHTで説明されていたように、それらはどちらも小沢という政治家の体質が象徴的に表出したものだ。問題なのは、現状、民主党が完全に小沢化してしまっていることで、無論、われわれが1票を投じたのは、これまでとは違う日本の政治のやり方への跳躍台としての民主党、というものだった。
政権交代の実現には、確かに小沢のような権謀術数に長けた人物が存在しなかったらさらに無為な時間を消費し、状況はもっと悪くなっていたかもしれない。けれど、その先で、旧来的な権力者とその振る舞いが日本の政治を司るのを見たいわけではないのも事実だ。この状況が誘うほどにはまだ降下していない民主党への支持率は、そこに向けられた期待であり、そして、われわれが実はそこ以外に選択肢がないことの哀しい表れでもある。
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