Aimerに初めてインタヴューさせてもらいました。
あの歌の深淵さが根ざしていることがよくわかる聡明さと誠実さが印象的な人でした。
今回のインタヴューでこんなことを語ってくれていて、それがとてもいいなあと。
「『夜明け前が一番暗い』っていうことわざがあるんですけど、それをふと思い出して。一番暗い時期があったからこそ夜明けを描くアルバムを作れるんじゃないか?と思って、そういうふうにしました」
ただ、言うまでもなく、「闇」を描きながら、夜明けのイメージと肯定のイメージを歌うことは容易じゃない。
Aimerはそれができる非常に稀有なシンガーだと思う。
もうちょっと具体的に言うと、Aimerは、明示的な言葉と歌で聞き手の感情を引っ張っていくのではなく、肯定とも悲観とも安易には捉えられない細かに震える声で「心の揺れ」を歌うことができる人、ということになる。
それをしてストイックな歌い手と言うこともできるが、逆に誰より饒舌な歌い手ということもできる。
あるいは、この声は声自体が物語を歌っている、といういうこともできる。
底が知れない、ということです。
またインタヴューさせてもらいたいです。
テキストは、今発売中のJAPANに掲載しております。
『DAWN』はセールスも絶好調ですが、実際、本当に素晴らしいアルバム。たくさんの人に届いてほしい。
Aimerについて――初めてインタヴューさせてもらいました
2015.08.03 21:07