細く中性的な江沼の声をソウルフルと呼ぶのは、ちょっとどうか?と自分でも思うが、
彼が歌に向かう姿勢は、そう言うことに何のためらいもない責任感が漲るもの。今日の初の日比谷野音ワンマンは、彼等自身、丁寧に聴かせることを考えていたそうだが、
そうしようとすればするほど、抑えられないエネルギーが闇を突き破るように噴出し、
シャウトに、激しいギター・プレイに転化してしまう、そんなライヴ。逃げられない哀しみや不条理に苛まれた時、そこから逃げたり、感傷に浸るのではなく、
その哀しみを微分し霧散させてしまう方法として、彼は本能で歌を選んでいるわけだが
そんなことをやっている人間は、他に殆どいない。だからこそ、自分の作った歌詞やメロディーは、自分自身で歌わなければいけない、
そんな強い使命感に満ちているのが彼等の音楽であって、
今日は、アタマは冷静でも情念は全然言うことを聞いてくれない、
そんな性がありありと見えた一夜だった。今日はツアー初日。おそらく、かなり良いツアーになると思う。
彼等が訪れるエリアの方は、覚悟しておいてください。