“愛とU”で今年メガヒットを記録したMega Shinnosuke。シーンの波を自由に乗りこなす音楽性とクレバーな言葉の数々にふれていると、このバズもすべて彼の計算によるものでは?と思ってしまうけれど、ツアー「君にモテたいっ!!」ファイナルのZepp Shinjuku公演を観て、Megaはただただ心の赴くままに生きて、音を奏でていて、それが時代が求めているものとぴったり噛み合ってるんだなあと思った。そしてそんなことができる人のことを世の中は「天才」と呼ぶのだとも思った。
気負っていないのにカッコいい。飄々としているのに熱い。日本のアーティストにはあまりない絶妙なバランス感覚で、青春パンクからハイパーポップまで、ありのままの佇まいで見せていく。“愛とU”もTikTokで聴くアンニュイな部分だけじゃなくて、《欲望まみれの世界に/君と生きていくのはうんざりさ》のエモーショナルな叫びがあるからこそ、バズを越えた名曲としての強度があるとライブで思い知った。
年末にかけて『FNS歌謡祭』とCOUNTDOWN JAPAN出演という大きな舞台に立ったあと、来年1月12日からは「MEGA 弾き語り旅 2025」が始まる。今回はフォーキーに「歌」を響かせる時間もあり(“海をみにいこう”で盟友・崎山蒼志も登場!)、彼のエアリーなファルセットに滲む歌心も楽しめたけれど、弾き語りではそれをさらにたっぷり味わえるはず。(畑雄介)
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Mega Shinnosukeのライブにある「気負っていないのにカッコいい」感じは唯一無二だと思う
2024.12.09 12:00