SUPER BEAVERは、言ってしまえば当たり前なことを歌っているけど、誰よりも想像力をはたらかせて、ひとりでも多くの「あなた」に届くように、伝え方にこだわり続けているバンドだ。新曲“儚くない”の《ごめん やっぱり思っちゃうよ》というフレーズにも、まさにその姿勢が表れている。
『ROCKIN'ON JAPAN』8月号のインタビューで、渋谷龍太のこの発言を聞いて、だからビーバーはどんなに正しくて当たり前のことを歌っていても、温かくて優しい歌になるのだなと合点がいった。今俺たちが歌っている「未来」は聴いてくれる人たちにとっての未来でもあって。
そこには俺たちにとっての「過去」も含まれていて。
「未来」という言葉を発する責任感は強くなってきている
もし今“儚くない”を聴いて、「子どもの頃のほうが死に恐怖を抱いていた」とか、「幸せになるのはまだ怖い」と感じたとしても、それでいいのだと思う。
ビーバーは自分たちの経験をもとに、私たちの「未来」を歌っているから、今100%共感できなかったとしても、何年後かにそう思えたらいいなと希望を見い出すことができる、誰かの人生の指針になれるバンドなのだと再認識したインタビューだった。
“儚くない”は、今週最後の公演を終えたホールツアーで、4人だけのバンド編成で披露されていた。シンプルな分、より力強さを増し、バンドとフロアの距離をぐっと縮めるライブの大きな山場になっていた。
今のビーバーにとっての最重要曲に込められた想いを、『ROCKIN'ON JAPAN』8月号のインタビューからぜひ受け取ってほしい。(有本早季)
『ROCKIN'ON JAPAN』8月号のご購入はこちら
他ラインナップはこちら
次号は初の表紙巻頭! 『ROCKIN'ON JAPAN』9月号のご予約はこちら