ジョン・レノン、『ダブル・ファンタジー』制作を追うアプリが11月にiTunesから発売
2013.09.24 20:00
11月5日にiTunes Storeでリリースされるアプリ『John Lennon: The Bermuda Tapes』は、1980年にジョンが行ったバミューダ島滞在とこの時期にジョンとオノ・ヨーコとのコラボレーションの歩みを追ったインタラクティヴ・ソフトとなっていて、監督を映像作家のマイケル・エプスタインが手がけていると『ビルボード』誌が伝えている。
ソフトの売上は飢餓問題救済に向けて活動している団体ホワイハンガーの「イマジン・ゼアズ・ノー・ハンガー」キャンペーンに寄付されることになっているが、このキャンペーンはヨーコとハード・ロック・インターナショナルとで提携して行っているキャンペーンで、これまで世界中の22か国の地域で子供たちの成長に必要なおよそ720万回分の食事に必要な作物を栽培する援助を行ってきたという。
また、ハード・ロック・カフェなどレストランやホテル・チェーンを展開するハード・ロック・インターナショナルはこのアプリのライセンスを受けて、Tシャツ、スカーフ、ブレスレットなどのグッズを自社店舗で販売していくことになるという。
このソフトが題材にしている1980年にジョンはバミューダ島へ赴き、ニューヨークに残ったヨーコとは遠距離コラボレーションを続けながら、80年の『ダブル・ファンタジー』となった楽曲の数々を書くことになった。ソフトを通してユーザーはバミューダまでの時化の荒波を目撃し、バミューダのディスコに繰り出す映像を経験し、"ウーマン"、"スターティング・オーヴァー"、"アイム・ルージング・ユー"、"愛するヨーコ"などの収録曲やジョンの死後の84年にリリースされた『ミルク・アンド・ハニー』に収録された"ノーバディ・トールド・ミー"などのデモ音源を聴くことができる。
エプスタイン監督の他に作品にはデジタル・アーティストのマーク・トンプソンが共同監督として関わっていて、製作にはアンドリュー・バンクス、スタジオ・デザイン事務所のアイボール、インタラクティヴ・メディア・デザイン事務所のI/Oが加わっているという。声明でヨーコは次のように作品について語っている。
「ジョンとわたしにとって『ダブル・ファンタジー』を書いた時期はとてもクリエイティヴな意味で刺激的な時期でした。このアプリは当時、ジョンとわたしが分かち合っていたなにか発見したような感覚とジョンとわたしとで交わしていたアーティスティックな対話をよく捉えていると思います。それと同時に、飢えのない世界を想像してみる新しい方法を提供してくれています」
ジョンは1980年11月に『ダブル・ファンタジー』をリリースしたが、12月8日にニューヨークの自宅前で銃撃され他界した。