今年のアカデミー賞の本命の呼び声も高い映画作品の一つ『ジュノ(Juno)』。10代の妊娠をテーマにした同作品は、作品、監督、脚本、主演女優の計4部門にノミネートされているが、音楽ファンにとってはサントラも要チェック、という作品だ。
現在輸入盤が発売中のオリジナル・サウンドトラック(写真)は、アカデミー賞のノミネートの発表を受けてか、2008年2月2日付の全米アルバム・チャートで2位を獲得。1月15日に全米で発売され、発売1週目は8位、2週目は3位にランクインしており、2位を獲得した今回は3週目の成績となる。
同サウンドトラックには、ベル&セバスチャン、ソニック・ユース、キャット・パワーらが参加、キンクスやヴェルヴェット・アンダーグラウンドの楽曲など、計15曲が収録されている。また、主人公の女の子ジュノがモルディ・ピーチズとキミヤ・ドーソンのファンという設定もあり、キミヤの楽曲が多数収録されている。キミヤとアダム・グリーンによるNY発の男女フォーク・デュオ=モルディ・ピーチズは活動を現在休止させているところだが、彼らの楽曲“Anyone Else but You”は劇中にも使用されており、昨年12月に行われた同作品のプレミア上映会には、なんとキミヤとアダムが揃って登場。特別にパフォーマンスを行ったほか、1月21日にはウーピー・ゴールドバーグがホストを務めるTV番組『The View』に出演し、パフォーマンスを披露している。
映画『ジュノ』は、16歳の女子高生の妊娠がテーマの作品。監督はジェイソン・ライトマンで、主人公ジュノをエレン・ペイジ(『ハード・キャンディ』など)がキュートに演じている。昨年12月5日に、全米わずか7スクリーンで公開したところ若者の共感を呼び、翌週には上映スクリーンが1,000以上追加となり、現在上映館は2,000を越えている。製作費1,000万ドル(約11億円)の作品だが、すでに興行収入は8,500万ドル(約90億)を突破しており、予想外のビッグ・ヒット作品として話題を集めている。日本では2008年初夏にシャンテ シネほか全国ロードショーの予定。