ソールドアウトの渋谷WWW Xで、スネイル・メイルの待望の初来日公演を観た。最高だった…!
ボルチモア出身の19歳。ついこの間まで高校生だった彼女のデビュー・アルバム『Lush』は瑞々しいローファイ・ロックの傑作だったわけだけれど、伸びやかで予想以上にたくましい声に加え、もっとリアルにもっと正直にありたいという彼女の思いを乗せたギターはどこまでもクリーンなトーンで、ローファイと便宜上呼ばれる未完成のユルさはあくまでも通過点だと感じた。
ナードなメンズが黙々と、しかしソリッドに歌の輪郭を整えていくバンドもいい。それでも「もっと」という渇望に満ちた歌声に演奏が追いつかない局面もあって、それがピッタリ並走するようになったらさらに凄いことになるんじゃないだろうか。
曲間でシーンと静まり返る客席(盛り上がらないんじゃなくて、プレイに惹きこまれているからなのですが)にちょっとオロオロしているのは歳相応で微笑ましかったけれど、曲を重ねる毎にどんどん昂まっていくファンの熱気を体感したのか、後半は「私にとって最高のライブになったよ」と笑顔に。
いやはや。
ほんと、「前夜」な感動的なステージだったと思う。(粉川しの)
<SET LIST>
Heat Wave
Dirt
Slug
Golden Dream
Thinning
Speaking Terms
Let's Find An Out
Full Control
Pristine
Deep Sea
Anytime
The 2nd Most Beautiful Girl In The World(Courtney Love Cover)