ツェッペリンのリマスター・シリーズも、今回の「IV」「聖なる館」で5枚目まで来た。全てに未発表音源や別ミックスを収めたコンパニオン・ディスクが付いている。そこに、ジミー・ペイジはヴォーカルを抜いたインスト・バージョンを入れることが多い。
今回も「聖なる館」に「ノー・クォーター」のインスト・バージョンが収められている。しかもキーボードがオーバーダブされていて、それが歌メロを弾いているので、完全に歌のないツェッペリン状態になっている。
ロッキング・オン最新号のジミー・ペイジ・インタビューを読んでいただけると分かるように、僕は「ツェッペリンってインスト・バンドですよね?」と乱暴な発言をしている。活字化はできなかったが、その時ジミー・ペイジは「マアね」という表情をした。これは印象論なので、何とも言えないが、通訳をしたロッキング・オン副編の内田も同じ印象を持ったようだ。
これまでコンパニオン・ディスクに収められたインスト・バージョンをまとめて聞くと、ツェッペリンというバンドの器楽的要素は、非常に特殊であることが分かる。簡単に言ってしまうと、ヴォーカルを抜いたインスト・バージョンがこれほど曲としての説得力を持ってしまうバンドはないということだ。
今夜のワールド・ロック・ナウでインスト・バージョン「ノー・クォーター」を紹介します。
現在発売中のロッキング・オンに掲載されているジミー・ペイジ・インタビュー。この素晴らしい写真は、僕が撮影したもの。
ジミー・ペイジは今回のリマスター・シリーズのコンパニオン・ディスクに、何故ツェッペリンのインスト・バージョンを入れたがるのか?
2014.11.07 19:55