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    「ストーン・ローゼズって誰?」byアメリカ人

    「ストーン・ローゼズって誰?」byアメリカ人

    昨日アナウンスされたコーチェラのラインアップだが、初日のヘッドラインのストーン・ローゼズが「誰?」って騒いでいるアメリカ人が多いってことがNMEの記事になっている。
    http://www.nme.com/news/the-stone-roses/68363
    日本の洋楽ファンにとってはなかなかわかりづらいかもしれないけど、これにはめちゃくちゃ納得。

    自分も94年までアメリカに住んでいて、高校生だったとはいえ、それなりに音楽をフォローしていたけど、ストーン・ローゼズの偉大さは日本に来るまで知らなかった。
    それどころか、ブラーもプライマルもマイブラもよくわからなかった。逆にラジオやMTVでヘビロテだったUKアーティストは、EMFやジーザス・ジョーンズなど。
    キュアー、スミス、ニュー・オーダー、デペッシュ・モードなど、80年代の偉大なUKバンドとかはめちゃくちゃ人気あったが、そのあとはプッツン。
    スウェードのデビュー・アルバムはオルタナ好きの間では話題になったけど、メインストリームには届かなかったし、逆に”クリープ”でその壁を取っ払ったレディオヘッドは一発屋的な扱いが強かった。
    あとなぜかジェイムスの”レイド”がヒットしたりしていたな(その後、『アメリカン・パイ』とかで使われてたりするし)。
    ティーネイジ・ファンクラブが『Saturday Night Live』に出たりしてたけど、それもダイナソーJrやレモンヘッズなど、アメリカのオルタナ・バンドの流れで聴かれていたし、だから、ローゼズを知っているのは、UKのオルタナ・ロックを熱狂的にフォローしているごくわずかのファンだけだったと思う。

    ブラーにしたって、かろうじてデーモンのゴリラズがミリオンセラーを記録したから、まだいいけど、そうじゃなければ、意外と”ソング2”の一発屋ってみなされていたかもしれない。
    なにしろ”ガールズ・アンド・ボーイズ”など、一番輝いていたころのブラーは、ほとんどアメリカには進出していなかったから。

    だから、今回の騒動は、ある意味、仕方がないと思う。

    そういう意味で、日本に来て、それまではまったく触れることなかったUKシーンの盛り上がりを知るのは、すごく刺激的で嬉しかった。
    UK/US、両方のシーンの盛り上がりを、バイアスなく、ニュートラルに俯瞰できる日本の洋楽ファンは本当に恵まれていると思う。

    写真はアメリカで買ったローゼズのファースト。
    なぜかロゴが黒くて(しかも縁取りが赤)、レモンの上に”O”が印字されていて、3曲目に”エレファント・ストーン”が入っている。(内田亮)
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