現在発売中のロッキング・オン7月号では、ピーター・ドハーティのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。
「あの曲(“Felt Better Alive”)と同時に書いた曲があって、“Felt Better Dead”というたいとるなんだ。でも、誰にも聴かせてない。どちらにしろあまり良い曲じゃないから、あれはこのまま伏せておくかも」
●新作の前に、リバティーンズの『東部遊歩道異常なし』について訊かせてください。20年ぶりに全英1位を達成し、新たなサイクルの始まりを感じる作品でしたが、あの大反響は4人にどんな意味を持っていたでしょう? 何も「1位」が目的ではないでしょうが、やはり実際そうなると嬉しいものですよね?
「もちろん! 実は僕たちの多く、特にカールと僕のマネージャーのジェイにははっきりした願望があって、1位を獲ることを夢見ていたよ。そして結果的にそれが実現して、全員にとって、あれは本当にでかかった。何と言うか……時には承認も必要だ、というところ?
そうした容認の手応えを得るには、ライブ終演後に朝3時までツアーバスの前で待っていて、『あなたたちの音楽に人生を変えられました!』と声をかけてくれるキッズがいるだけじゃ充分じゃないこともあるっていう(笑)。たまにはマントルピースに飾れる、れっきとした『自分たちがナンバーワンを達成した』という証明を、ちょっとしたトロフィーを目にしたいんだ」
●アウトレットの多いあなたですが、本作はどんな風にして「あなたのソロ」になっていったのでしょう?
「とにかく、曲のバックログが山積していた。とても力強くて、でも未完成のままのアイディアの数々がね。多くは愛用の小型テレコに溜めてあって、テレコの音源を妻の携帯で録音し、それをラップトップに転送する。ずいぶん長いことやってきたし、今やかなりの量にまで育ってしまって。というのも、僕は自分じゃ携帯もラップトップも持っていなくて、それらを編集したことがないし、デジタル絡みの作業も一切しないんだ。
だからああしたアイディアのファイルが手つかずのまま残ってるっていう。2週間に一度くらいの割合かな、たまに折を見つけて誰もいない部屋に入って、夜中に自分だけの時間が少しある時にギターを弾き、録音する。そういった、数時間余裕ができるたび録り溜めていたアイディアが沢山あったし、その中には本当に強力な瞬間もあって。だけど、我ながら見当がつかなくてね……目標を達成する意志を自分に維持できるのか、そしてこれら雑多なアイディアをすべてチェックし、完成まで持っていくだけの技術的なノウハウに関して、自信がなかった。
そこで、マイク・ムーア(本作のプロデューサー)の登場と相成ったわけ。彼は僕とマネージャーのジェイのレーベル〈Strap Originals〉所属アクトのジャック・ジョーンズ他をプロデュースしてきた人で、リアム・ギャラガーのバンドでギターを弾いていてね。で、彼と会うことにして、腰を据えてそれらのファイルをふたりで聴き始めたところ、あっという間だった——いくつかのファイルから〝Empty Room〟、〝The Day The Baron Died〟等々が浮上してきた。そういうファイルは他にもあるし、ほんと、僕たちはまだ氷山の一角を引っ掻き始めた段階で、もう何枚か、少なくともあと1、2枚ぶんのアルバムの素材があるよ。
でも——僕は本来、そうしたアイディア群をシンプルにまとめたものになるだろう、そう思っていたんだ。つまり必ずしもこう、完全に作り込まれた、金ぴかの派手派手しいアルバム、というものではなくてね。ところがマイクはストリングス等々の要素を付け足し続けていったし、結果、こういう作品になったっていう」
(以下、本誌記事へ続く)
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