アレクサンダー23:精緻なリリックと卓越したメロディーセンスが光る気鋭のSSW。デビューAL『アフターショック』を引っ提げた初来日ショーケースを堪能!

アレクサンダー23:精緻なリリックと卓越したメロディーセンスが光る気鋭のSSW。デビューAL『アフターショック』を引っ提げた初来日ショーケースを堪能! - rockin'on 2022年10月号 中面rockin'on 2022年10月号 中面

その卓越したポップソングライティングのうえに、超絶ディテールの歌詞が聴けば聴くほどハマりまくってしまう、アレクサンダー23が来日した。今回はプロモーション来日で、本格的な公演はなかったものの、特別ライブが行われてそれを目撃してきた!

7月にリリースしたファーストアルバム『アフターショック』はかなりダイナミックなロックサウンドを導入したものになっているが、実はそれまでアレクサンダーはソロアコースティックとして『I’m Sorry I Love You』『Oh No, Not Again!』の2枚のEPをリリースしていて、そのスタイルの中から、聴きやすさと精緻でありながらおかしみや自虐落ちに溢れた歌詞が抜きん出ていた“Dirty AF 1s”や“IDK You Yet”などがネットで拡散して広く知られることになったという経緯がある。しかも、今回は単独ライブということでもあるので、これまでのソロアコースティックのスタイルを紹介していくものとなった。

ただ、新作を引っ提げての来日なので、もちろん楽曲は新作からのものが中心、その中で初期の自身のスタイルに近いものを選んで弾き語っていくという、自身の初心をまずはご披露しますという内容のライブになった。

演奏は“サムバディーズ・ノーバディー”、“クラッシュ”に続いて日本盤ボーナストラックで『I’m Sorry I Love You』からの曲“ガール”、今回のアルバムで最も達成感があったという“ザ・ハーデスト・パート”、そして自身のブレイク曲として『Oh No, Not Again!』からの“IDK You Yet”というセットになった。どの曲も聴きやすく、精巧に演奏されていて、歌詞が面白すぎた。特に“クラッシュ”の、《きみのことは今も恋しいけど/あの頃のふたりのことはまるで恋しくない》というコーラスがライブでは洒落では済まされない凄味も増して、この人の曲作りの確かさがあらためてわかった。

近いうちにまたライブで来日したいと言っていたので、よりダイナミックな楽曲のパフォーマンスが楽しみでならない。(高見展)



アレクサンダー23の記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』10月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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