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    ジョン・ライドンと四文字言葉/最新取材、無事終了♪

    • ジョン・ライドンと四文字言葉/最新取材、無事終了♪

    ★9月2日にいよいよ日本でもドロップされるPiLの最新アルバム『What the World Needs Now・・・』に備え、
    3年ぶりにジョン・ライドン先生に直撃インタヴュー!!!!!!

    のはずだったのですが、
    今回はライドン先生がLAの自宅に滞在中だったため、対面インタヴューはまたもやOut(泣)。
    結局、筆者が質問を作り→それを東京の高見氏に託して電話インタヴューを代行してもらうことになった。

    今回のPiLの新作が久々に「世界のあらゆる不条理や偽善に毒を吐く”攻撃的でコントロヴァーシャルなジョン・ライドン”の側面」が全開した作品になっているせいもあり、
    筆者もむっちゃ力んだ質問を山ほど作って高見氏に託したものの、
    ライドン先生はこれらの質問にいったいどんな答えをしたんだろう???
    と先週(取材が行われたのは先週の火曜日)からずっとわくわくドキドキしながら待っていたインタヴューの起こし原稿が
    今日やっと届いた♪♪♪

    確実に売れるメジャー・アクトにしか投資しなくなった「短期営利主義な現音楽業界」や、
    十字軍遠征時代から続く「キリスト教圏(西欧諸国)Vsイスラム教圏(アラブ諸国)の諍い」からくる近年の中東テロ問題→近代世界の分裂、
    さらには「育ちの悪い不良だけど根はナイーヴな少年の集まり」だった初期ピストルズを「自分の知名度とステイタスを上げるために利用した」ヴィヴィアン・ウェストウッドに対する罵倒ソング(”Turkey Tits")などなど、

    今回の新作でライドン先生が槍玉にあげている標的/テーマは実に幅広い。

    ★で、新作収録曲の中でも特にパンク世代の筆者にピンときたのが、アルバムの最終曲”Shoom”。

    歌詞の概要をざっと書くと、

    Fuck you! Fuck off!の罵倒フレーズで始まり、

    セックスはBollocks
    成功もBollocks
    すべての契約もBollocks
    おまえが俺に支払う賃金もBollocks
    おまえの言っていることも全部Bollocks
    おまえ自身もfucking bollocks
    人類もBollocks
    今の世界が必要としているものはもう一人の fuck offだ

    という調子で、
    歌詞のほとんどが「ファック」や「ボロックス」等の四文字言葉/Swear wordで構成されている、というすさまじく挑発的な歌になっている。

    「Bollocks」はもちろんセックス・ピストルズの1stアルバムのタイトル(原題はNever Mind the Bollocks)にも使われていた英スラング/罵倒用語だが、

    この曲を聴いてまず思い出したのが、
    デビュー直後のピストルズが英TV番組『ビル・グランディー・ショー』に出演し、
    司会者に煽られたせいでメンバーが放送禁止用語(Fuck等の四文字言葉)を連発→それが原因で「国民の敵No.1」の汚名をなすりつけられた、あの『ビル・グランディー事件』。
    あの後、ピストルズは当時契約していたレーベルから即、契約を破棄され、
    国中の保守派や宗教団体やメディアまでが寄ってたかって鬼の首を取ったように彼らを叩きまくった。

    さらにあの事件以降ピストルズは各地のキリスト教団体等の阻止運動が原因で英国内でライヴさえ行えないようになっていったわけだが、

    実生活では誰もが(無意識的にしろ)口にしているであろう四文字言葉/罵倒用語なのに、
    誰かが公共の場でそれを言った途端、
    寄ってたかって「不謹慎だ!!!」と良識派ヅラをして叩きたがるUKメディアや保守派はつくづく偽善的だな、、、と筆者もムカついたのを覚えている。
    (欧米メディアのこういう偽善的な態度は、あのパンク勃発!から30年以上経った今もあまり変わっていないのが現状)。

    ★そんなジョニー・ロットンの原点に戻るような話題も含め、
    相変わらず超おもしろく「ためになる話」がてんこ盛りのライドン先生の最新インタヴューは9月1日発売のRockin'onに掲載されます。
    お楽しみに~♪
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