コートニー・ラヴと娘のフランシス・ビーン・コバーンが、裁判所に対しカート・コバーンの自殺現場の写真の非公開を求めていることが明らかになった。
カート・コバーンは1994年に自宅で猟銃自殺により他界し、死の3日後に電力技師によって遺体を発見されたことで知られている。しかし、自称ジャーナリストのリチャード・リーは23年前から陰謀による他殺説を主張しており、事実を明らかにするためにも事件当時の現場の鑑識写真などを公開するよう繰り返し求めている。
リーは2014年には写真の公開を求めてシアトル市警察に対して訴訟を起こしていたが却下され、その後2016年にはさらに控訴も起こしている。ゴシップ・サイトの「The Blast」のニュースをもとに「Radio X」が報じたところによると、こうした事態を受け、コートニーとフランシスは裁判所に対し、カートの自殺現場の写真の公開の禁止令を求める訴えを起こしているのだという。
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コートニーとフランシスは、現場の写真などが公開された場合「フラシンス・ビーンが子供時代から受けているPTSD(心的外傷後ストレス障害)を悪化させるだけでなく、(カートのファンによる)より病的なストーカーや狂信的な嫌がらせも助長させ、母娘に危害が及びかねない」と訴え、写真の公開によって被る精神的被害を証言しているようだ。
これまでの訴訟でコートニーは、カートの死が「自分にとって生涯で最大のトラウマを伴う出来事だった。夫の死によって肉体的にも失調したままだし、今も精神的に苦しんでいる」と証言しており、フランシスも「生まれてこの方ずっと、父親の死によるトラウマと向き合わなければならなかった」と話していたという。
なお、コートニーは2016年にはリーに対し反訴を起こしている。コートニーは、リーがカートの死を自分の利益のために利用しているとし、自分と家族に対し何年にもわたりストーカー行為や嫌がらせを行っていると訴えている。
2015年当時に一度棄却されたリチャード・リーの訴訟の流れについては、以下の記事にて確認することができる。