アカデミー賞への道 その1本命編

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トロント映画祭も終わり、NY映画祭も終わったところで、アメリカではそろそろアカデミー賞予想が開始しています。


アメリカでのレビューや盛り上がりを元に、随時どの作品がアカデミー賞に近そうかアップデートしていきたいと思います。さっそくですが、まずは作品賞本命編。


有力候補2本です。


1本目は、スティーブン・スピルバーグの『戦火の馬』。


これは、大ヒット上映中の舞台を元にした作品で、なんと言っても、そのタイトルの通り、舞台は戦場、主人公は、父親と相容れない息子。そして、物語は、馬とその息子の間で起きる涙なしでは見られない奇跡について。つまり、スピルバーグ印大炸裂の作品となっているということです。


舞台版では、バリボテの馬が登場し、人間がそれを舞台上でモロ動かしているのですが、そこに人間がいることを一瞬にして忘れてしまうエモーショナルな物語。


実は、アメリカの批評家もまだ誰も映画を観ていないのですが、これだけ揃っているということですでに本命。さすがです。


そして2本目は、スティーブン・ダンドリー監督の『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』。


これは、ジョナサン・サフラン・フォアの書いた大ベストセラー小説の映画化。ダンドリーが2002年に撮って、ニコール・キッドマンがアカデミー賞を獲った『めぐりあう時間達』は、個人的にはあの年1番好きだった映画の1本でもあるので、この作品にも超期待。原作本をまだ読んでない方、お勧めです。
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舞台はニューヨークで、テーマは9月11日。これも主人公は少年で、父親をトム・ハンクス、母親をサンドラ・ブロックで演じるという好感度200%コンビ。9月11日に亡くなった父親のカギを持って、少年が何のカギなのかを探し回る物語。


この作品もまだ誰も観ていないのですが、これだけ原作も、監督も、俳優も揃っていて、失敗したら怒るぞ!というむしろ威圧をかけているようにすら感じます。


2本とも涙なしでは観られない感動物語ですが(時代を感じます)、絶対に安っぽいものにならないはず、というところが期待できます。どうか良い作品でありますように。アメリカの批評家もみんな楽しみにしています。
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